カモミール【魔女とハーブ】

「テッサリアの神殿の果樹園のように広々として長く、

ゆったりとした散歩道に、砂利と砂を盛りあげて作られた

カモミールの堤防──

このすべてが心を明るくし、肉体的に健康をもたらすのだ。」

（ウィリアム・ローソン）

植物情報

カモミールという名前は、ギリシャ語で「挽いたリンゴ」を意味します。

カモミールの花はとても香りがよくフルーティーで、よくリンゴに例えられるからその名前がついたのでしょう。

カモミールの花言葉は「逆境における忍耐」。

芝生にも使われることから、踏まれるほど育ちも早く強いということで、謙虚さと忍耐を表すハーブと考えられています。

カモミールは新約聖書に出てくる洗礼者ヨハネと関係が深く、6月24日の聖ヨハネの日には雷鳴や稲光から家を守るためにカモミールの花輪を吊るす習慣がありました。

聖ヨハネの日にになると、空き地でかがり火を焚きます。

そこにカモミールをはじめとした香りのよい植物がくべられ煙を出します。

この煙にはすべての不運を取り除く魔法のちからがあると信じられていました。

その煙の上を飛び越え、悪霊をすべて吸い取らせてしまおうと、果樹園や家畜小屋にまで煙を追いやったそうです。

魔術的要素と用途

 金運

カモミールは金運を呼び込む魔術を行うときによく使われます。

金運上昇のためにモジョバッグを作ったり、財布にカモミールの花を入れておくとお金を集めます。

ギャンブラーが煎じ液で手を清め、必勝祈願することもあります。

睡眠

カモミールは心身をリラックスさせ、安眠を促進します。科学的研究によるとカモミールはおだやかな抗不安薬のような作用があり、神経症や不眠症の場合にカモミールティーを飲むとよいとされています。

愛情

魅了したい恋人がいる時。

カモミールの煮出し液をお風呂の浴槽へ入れ、異性への魅力を高めます。

そして、愛する人を解放するため、または痛みや喪失、怒りの感情を解放するために入浴剤として使用すると良いでしょう。

浄化

瞑想香として使用します。カモミールは快活な性質があるので、不要なエネルギーが通過するのを防ぎ浄化に役立ちます。

守護

自分の身体や家の周りに粉末状にしたカモミールの花を撒き、自分に対してかけられた呪文や、火災・落雷を防ぎます。

ハーブの育てかた

カモミールは、わずかに酸性の土壌と砂質の土を好みます。

太陽の光が大好きなので日向に置くと良いのですが、暑くなりすぎる夏の日は、半日陰にしましょう。

収穫と保存

カモミールの花が咲いたら切り取り、風通しのよい場所に吊るしておくか、布や網の上に重ならないように広げて乾燥させます。

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